シンガポールで働くには?職探しから渡航まで実体験を基に流れを解説

シンガポールで働くには?職探しから渡航まで実体験を基に流れを解説

「シンガポールで働くには何から始めたら良いの?」

「海外で働くまでの具体的な流れを知りたい!」

そういった悩みを抱える方に向けて、今回はシンガポールへの転職を果たした28歳のやすこさん(仮名)の実体験を紹介します。職探しから初めての海外企業の面接、ビザの手続き、部屋探し、渡航までの流れをストーリー形式でまとめました。シンガポールでサクセスストーリーが生まれるまでの軌跡を、ぜひ参考にしてください。

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(登場人物)

小野やすこ(28歳・女性)

営業・営業事務職としてメーカーにて勤務。

大学時代に1年間留学した経験があり、海外で就労することを夢見ている。

シンガポールへの転職のきっかけ

マリーナベイサンズ

新卒から3年勤めたメーカーでの営業事務職を経て、ステップアップを目指し営業職へと転職したやすこさん。

そして転職からさらに3年が経ち、何となく今のポジションやルーティン化した仕事に対する憂鬱な気持ちを感じるようになりました。さらに、学生時代に経験した留学経験を思い出し、30歳を目前に「海外就職」という言葉がよぎるように。

ある日、やすこさんはシンガポールで働く先輩がいたことを思い出し、SNSからメッセージを送ってみました。先輩は、シンガポールの気候や会社での風通しの良さ、そして女性でも働きやすい環境があることをやすこさんに教えます。

そして「シンガポール1回来てみたら?」という言葉に動かされ、やすこさんはお盆休みを利用してシンガポールに渡航することを決めました。

先輩「せっかく来るならエージェント登録してみなよタイミング合えば面接できるかもしれないよ。

やすこさん「え、エージェントって何ですか?」

先輩「転職を斡旋してくれる会社が現地にあるから、とりあえず情報収集だと思って30分ぐらい時間をつくって話してみたら良いよ!」

そうして、シンガポールの人材エージェントに履歴書を送ってみることに。

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エージェントとの面談〜一次面接

シンガポール市街地

後日、やすこさんに連絡がきて、登録面談と呼ばれる面談をすることになりました。現職中のやすこさんはお昼休みの時間を使って現地エージェントと話し、希望する業界やビザのこと、そして今の仕事について話しました。

「ビザの問題はあるけど、思ったよりハードルは高くないかも!!」

そう感じたやすこさんは、登録したエージェントから紹介される求人の中で興味があった、日系旅行会社のカスタマーサポートのポジションに応募をすることにしました。

「でも、海外からの応募って不利じゃない?もし、渡航のタイミングで面接してもらえなかったらどうしよう。」

そんな不安もあったなか、エージェントに依頼して書類選考のスピードを調整してもらい、8月の渡航の前に1次面接をリモートですることに。

リモートとはいえ面接。家の中でも余計なものが映らないようなスペースを作り、ジャケット着用、Wi-Fiオンの万全の体制で臨みます。面接官は2名。現地の人事担当者と、カスタマーサポート部署の部長。人とも雰囲気が良く、終始なごやかに面接が進みました。

聞かれた内容としては、事前にエージェントから共有してもらっていた内容がほとんどで、事前に対策できたおかげか、初めての英語面接も何とかクリア!「結果は1週間ほどで」と言われ、無事にオンライン面接は終了しました。

すぐにエージェントから着信があり感想を聞かれたやすこさん。面接で質問された内容や雰囲気、このポジションに対する想いを改めて担当のコンサルタントに伝えます。

「先方も良い印象だったそうなので、8月にシンガポールへ来られるタイミングで対面面接してもらえるように依頼してみます!」

2次選考へ進むことになりまた。

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シンガポールでの面接〜内定

シンガポールの景色

それから約2週間後、シンガポール旅行は気付けば転職のチャンスとなっており、南国ですがジャケット持参で初の来社。シンガポールは交通の便が良く、余裕を持って到着できました。

2次面接では、会社の代表者と会うことになっており緊張が収まりません。しかしシンガポールまで来ていたこと、そして何より今回が最後の機会と思い、入社したい想いを伝えることに!

面接時間は1時間。「なぜシンガポールに来たいのか」「なぜこのポジションに就きたいのか」応募に至った経緯をやすこさんは必死に伝えます。

すると最後に「最短でいつから働ける?」

「え?!ビザが取れたらすぐにでも退職を伝えます!」

思わぬ質問にやすこさんは驚きを隠せないまま、代表に連れられオフィスを見学することに。そこには日本と同じようなオフィスの雰囲気の中に、さまざま国籍の人と飛び交う英語。やすこさんがずっと憧れていた環境がありました。

「何回もシンガポールに来ることは難しいだろうから、今伝えておこう。

君にはうちに来て欲しいと思っている。あとはエージェントに伝えておくよ。」

代表によるメンバーの紹介や部署の紹介が一通り終わったうえで、最後に言ってくれた言葉でした。無事面接を終えたやすこさんはようやく緊張から開放され、エージェントに電話をします。

「良かったですね!聞きましたよ!!おめでとうございます。」

どうやら本当に内定をもらえたようでした。そこからは、担当コンサルタントと先方の間で具体的な就労時間や給与、福利厚生などの最終調整があり、すべて納得したところで企業側の署名がされた正式な内定通知書(オファーレター)が送られてきました。

企業側も人事手続きが必要だったため、この通知書が届いたのはやすこさんが帰国した後。通知書はPDFファイルで送られ、プリントアウトしたものにやすこさんの署名が入れば内定同意とのことでした。

自宅に帰ったやすこさんは震える手で署名し、同日中にエージェントへ返送しました。

関連記事「シンガポールで働く場合の福利厚生や仕事を見つける方法を解説!

就労許可の申請

シンガポール チャイナタウン

「やすこさん!改めておめでとうございます!先方もオファーの承諾にとても喜んでいましたよ。」

想像以上にスムーズに話が進み、現実味がないような感覚に陥っていましたが、これからまだ必要な手続きはいくつもあります。

エージェント「ご入社日ですが、退職には1か月前の通知が必要でしたよね?そうするとビザが発給されてから1か月なので、9月末辺りにシンガポールに来られる予定でよろしいですか?」

やすこ「はい、お願いします。ちなみに海外での転職は初めてなのですが、どのタイミングで退職の話は現職にするものなのでしょうか?」

エージェント「シンガポールでは、まずIPA(In-principle approval)レターと呼ばれる仮の就労許可のようなものが下ります。IPAを取得したタイミングで現職へ退職通知をすることが一般的です。そうすれば、退職の話だけ進んでビザがおりない、なんてことがないので安心ですよ。」

シンガポールでは、日本人が働くためのビザであるEmployment PassやS passとともに、IPAと呼ばれる許可を取得することが就労の第一歩のようでした。

エージェントによると、取得までの期間は2週間~1か月ほど。この期間を経て退職通知から最終出社、渡航という流れが一般的のようです。

やすこ「わかりました!ではひとまずIPAを取得するまで、現職での業務を続けますね。」

ビザ取得に必要な書類(パスポートのコピーや専用のフォーム、英文の卒業証明のコピーなど)をすべて送り、あとは手続きの完了を待つのみ。

関連記事「シンガポールの就労ビザ|条件と種類一覧、申請の流れ【2024最新】

部屋探し、保険の申し込

シンガポールのアパートメント

その間、やすこさんはシンガポールで働く先輩に、家探しや保険のことなど、さまざまな相談をします。

先輩「家はすぐ見つかるから、シンガポールに着いてからでも遅くないよ!ちなみに私が使ったのは『シンガポールお役立ちウェブ』っていうサイト!」

「『賃貸シェア』のページから、主に日本人が空き部屋の貸し出しをしていたり、それ以外にも帰任で不要になった生活用品の売買ができる掲示板があったり、シンガポールに住む日本人に役立つ生活情報サイトだよ!

家に関しては、貸し出し主が日本人なことや仲介料がかからないって理由で使う人が多いね。渡航に合わせていくつか内覧の予約を取っておくと良いよ!」

「そうなんですね!さっそくチェックしてみます。会社から電車1本で行ける場所で見つかるといいな。」

家賃相場はS$400~2,000程度で、HDBと呼ばれるシンガポール人向けの公営住宅の一部をレンタルする場合や、また外国人が多く住むコンドミニアムでもバス・トイレ付の部屋なのか、それらを共有するかによって値段が大きく異なります。

やすこさんは初めての海外暮らしということもあり、コストを抑えてバス・トイレを別部屋の人と共有するコモンルームと呼ばれる部屋を探すことに決めました。

保険はシンガポール到着後に民間のものに加入することにし、ひとまず書類集めなど準備は完了!シンガポールの保険事情について、詳しくは下の記事を参考にしてください。

関連記事「シンガポールの保険・医療費事情!日系病院や主な公的病院も紹介

2024最新|シンガポールの物価を徹底解説!生活&旅行費用も

退職〜渡航〜シンガポール生活の始まり

チャンギ空港の植物園

準備を進めていると、エージェントからメールが届きました。

「小野さま、無事IPAが下りたようです!最短で来られる日にちをお知らせください!同時に現職への退職手続きも進めないといけないですね。慣れた職場を離れることは寂しいかもしれませんが、ご退職日も決まったらお知らせください。」

ちょうどその日上司と食事に行く予定があったやすこさん。上司に相談のうえ、退職通知をする日を決めました。あわただしく引き継ぎをして送別会をしてもらい、家も退去しました。

シンガポール生活に向けて最低限の荷物をパッキングして、いよいよ渡航日当日を迎えます。新たな生活への楽しみと不安が交錯するなか、約7時間のフライトを経て再びシンガポールに足を踏み入れました。

到着したチャンギ空港は南国ならではの熱気に包まれ、いよいよ始まる新しい生活にやすこさんの心が躍ります。入国後、イミグレーション時に必要となるホワイトカードの半券とIPAレターを握り締めて、ついにゲートを出ました。

そのままの足で約束していたエージェントオフィスに向かい、健康診断に行くように指示を受けます。Raffles Hospitalという日系のクリニックが入っている大きな病院で1時間ほど検査してもらい、結果が出るまで3日ほどとのこと。その間に狙っていた家の内覧へ!イメージどおりの家で即契約できました。

3日後、健康診断の結果を回収に病院へ行き、エージェントに報告するとMOM(人材省)とのアポイントメントをとるとのことだったので、最短の日程で予約してもらいました。

当日はMOMで証明写真や指紋をとり、シンガポールで外国人として働く実感が沸いたやすこさんでした。

こうして無事に就労のための手続きを終え、ついに「入社日が確定した」と連絡を受けます。いよいよやすこさんのシンガポール就労が開始したのでした!

シンガポールで働くには?

やすこさんは後押ししてくれた先輩の存在や強い行動力がありましたが、実際に海外就労をする日本人は増えており、誰にでもそのチャンスはあります。まずは現地の情報を得るために人材エージェントに相談してみましょう。

やすこさんも利用したGood Job Creationsなら、シンガポールに関する些細な質問からお気軽にご相談いただけます。求人紹介だけでなく、現地の日本人スタッフが中心となってビザの取得や生活のアドバイスなど、渡航・就労まで一貫してサポートします。

無料の転職相談を実施しているので、シンガポールでの就労に興味のある方はぜひご活用ください!

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ライター紹介

Yuka Kobayashi / Good Job Creations

東京の大学に進学後、約3年半日系IT企業でのコンサルティング営業を経験。学生時代の留学経験をきっかけに海外転職の道に・・2015年冬に来星し、現在は人材紹介会社にて求職者向けの転職支援をしています♪常にポジティブマインド!皆さんのキャリアの後押しができるよう日々奮闘中です!

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