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変革の「人間的な構築」:頭・心・手でつくる本質的な変化

執筆者:ローズ・タン |

「Head・Heart・Hands」フレームワーク

真の変革が失敗する理由は、計画の欠陥ではなく「人」を見落としてしまうことにあります。私たちの経験では、持続する変化には次の3つが欠かせません。

  • Head(明確さ):「なぜ変えるのか」を全員が理解できる、明確で共有されたビジョン
  • Heart(共感): 感情の揺れを乗り越えるための心理的安全性と信頼
  • Hands(実践): 新しいビジョンを日常の行動に落とし込む仕組みと習慣

変革がうまくいかないとき、私たちはまず何を考えるでしょうか。長い間、私は古いテクノロジーや誤った戦略を疑ってきました。しかし、人材業界での10年間、そして特に自社のMission・Vision・Values(MVV)の再定義という長く複雑なプロジェクトを経て痛感したことは、失敗の原因はツールでも戦略でもなく、常に「人」にあるということです。

計画ではなく、「ヒト中心」で考えているかどうか

多くの場合、変革の失敗原因は戦略そのものではなく、人間的な側面にあります。変革が失敗するのは、戦略が誤っているからではなく、変革に不可欠な「感情」と「行動」の土台を見落としているからです。どんなに立派な戦略を描いても、人々の感じ方や反応を無視しては、根づくことはありません。

ここでは、その過程で得た気づき、失敗、そして小さな成功をいくつか共有したいと思います。私がたどり着いた結論は、「真の変革」は、頭(Head)、心(Heart)、そして手(Hands)の3つを結びつけることで初めて成り立つということです。単なるチェックリストではなく、これらを有機的に結びつけることで、人々が変化を自分ごと化して行動することができるようになります。

「Head」:明確で共有されたビジョンを築く

最初の課題は「Head」―つまり基盤づくりでした。単に戦略を掲げることではなく、全員が「ビジョンを自分ごととして理解できる状態」にすることが重要でした。変化を「宣言」するだけでは人は動きません。なぜ変わるのか、その理由を自ら見出せるように導くことが必要です。

GJCでは、私たちを取り巻く環境が大きく変化していることを認識していました。創業から18年、シンガポールの人材市場は当初とはまったく異なる姿になっています。私たちの変革は、「単なる人材紹介会社」から「文化を超えて人と機会をつなぐ架け橋」へと進化するためのものでした。

私たちは「文化を成功の基盤とする橋を築く(Building Bridges Where Culture is the Foundation of Success)」という理念のもと、単なるマッチングを超え、人と機会を国境を越えてつなぐ存在を目指しています。

そのために私の役割は「戦略家」ではなく「意味をつなぐ翻訳者(Sense-maker)」へと変わりました。つまり、何をするかだけでなく「なぜそれをするのか」を全員が理解できるようにすることです。これは、Cultural Intelligence(文化的知性)を発揮することそのものです。

「Heart」:飛躍のための心理的安全性を築く

論理だけでは人は動きません。変革とは、感情と不安が入り混じる複雑なプロセスです。だからこそ「Heart」が重要です。変化の中で生じる不安を受け止め、心理的安全性を確保することが、リーダーとしての中心的な役割でした。

ハーバード・ビジネス・レビューのジョン・P・コッター氏による名論文「Leading Change: Why Transformation Efforts Fail」でも、多くの失敗要因が「コミュニケーション不足」や「従業員の共感欠如」などの人的要素にあると指摘されています。どんなに優れた戦略でも、人が自ら「自分ごと化」して感じなければ実現しません。

この課題に対して、私たちは「フィードバック」と「傾聴」を軸に置きました。MVVアンバサダー制度を導入し、各チームから代表者を選出して、現場の声や不安を拾い上げる仕組みを整えました。抵抗は単なる反発ではなく、より深い懸念の表れであることが多いと気づきました。リーダー自身が学びの過程をオープンにし、耳を傾けることで、信頼と心理的安全性が育まれていきます。

こうした姿勢は、チームの多様性を真の強みに変えるための土台にもなりました。

「Hands」:意図を日常の行動に落とし込む

人々が変化を感じ、信頼を築けたとしても、それを「継続する」ことこそが最大の試練です。ここで重要になるのが「Hands」です。これは、地道で目立たない作業を通じて新しい習慣を根付かせ、変革の意図を現実の行動に変える段階です。

GJCでは、理解と共感を得た後、それを「仕組み化」することに注力しました。MVVを人事評価、目標設定、表彰制度など、あらゆる業務のプロセスに組み込みました。また、オンボーディングのタイミングを重視し、新入社員が初日からこういった価値観を体感できるようにしました。

さらに、定期的なサーベイやヒアリングを行い、プロジェクトの「完了」ではなく変化が実際に「根づいているか」を確認することにも力を入れました。

振り返ると、最も大きな変化はシステムではなく、私自身のリーダーシップのあり方でした。

変革は一度きりの出来事ではなく、常に「人」を中心としたプロセスです。GJCでの経験を通して、明確な思考(Head)、誠実な思いやり(Heart)、そして一貫した行動(Hands)がそろって初めて、本当の変化が生まれると実感しました。

変革を起こすリーダーとしての2つの学び

変革の最前線に立って学んだのは、2つのことです。

第一に、ビジョンは自ら体現するもの。信頼構築は決して誰かに任せることはできません。リーダー自身が毎日その姿勢を示す必要があります。

第二に、価値観を”生きる”こと。言葉で語るだけでなく、チームの働き方や意思決定に組み込むことで、変革は「プロジェクト」ではなく「文化」として定着します。

GJCが掲げる「変革への架け橋」

GJCのHead・Heart・Handsアプローチは、私たちのコアバリューである People・Play・(Em)Power に基づいています。

強く柔軟な文化こそが、変化の時代における最大の成功基盤であると私たちは信じています。

組織変革の真っ只中にある皆さまへ——GJCは、持続可能な文化づくりに関するご相談をお受けしています。

📩 Request Talent – Good Job Creations までお気軽にお問い合わせください。

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ローズ・タン(Rose Tan)

10年以上にわたる人材マネジメントと企業戦略の経験を通じ、「テクノロジーは人の力を増幅させるためのツールである」という信念を持つ。GJCおよびOAIにおいて、コミュニケーションおよびマーケティング機能の構築を主導し、人を中心とした変革の実践を推進している。

効率性の先へ:ERP導入後の人員削減に潜むリスク

執筆者:両頭 正和 氏 |

新しいERP (統合基幹業務システム) の導入は効率性を向上させ、同時にすぐに人員削減の判断が下されることもありますが、これには大きなリスクが潜んでいます。シンガポールのような競争の激しい市場では、従業員を解雇するとその組織に不可欠な知識が失われるリスクがあります。真のROI (投資対効果)は、短期的なコスト削減ではなく、人材への投資から生まれるのです。

「ERP導入後にスタッフを削減する際の主なリスクとは?」

  • 主なリスク: 新しいシステムを効果的に運用、維持、適応させるために必要な、プロジェクトに関する重要かつ現場感を理解する中心的な人材を失うこと
  • 負の結果: このような人材の喪失は、「機能の空洞化」を生み出します。組織はテクノロジーの力を手に入れたものの、その価値を最大化するために不可欠な人材の専門知識を欠くことになり、最終的に長期的なROI (投資対効果) を損ないかねない。

ERP (統合基幹業務システム)の導入は間違いなく効率化に繋がりますが、特にシンガポールのような競争の激しい人材市場においては、潜在的なリスクを伴います。それは、システム導入直後急に人員を削減すると、テクノロジーへの投資が結果として損失に繋がる可能性があるという点です。つまり、ERPの成功はテクノロジーだけで決まるのではなく、それを運用、維持、そして進化させる「人」にかかっているのです。

ERPの成功はテクノロジーだけで決まるのではなく、それを運用、維持、そして進化させる「人」にかかっているのです。

組織は、様々なワークフローを1つのプラットフォームに統合することで、プロセスの合理化、精度の向上、そして意思決定の改善を図ります。しかし、効率性の向上とシームレスな統合という生産性向上の裏には、こういった重要にも関わらず見逃しやすい問題が潜んでいます。

投資効果を証明する重圧:なぜ人員が最初のターゲットになるのか

多くの場合、新しいERPシステムの導入決定は、効率性の向上という目的だけでなく緊急の技術的・運用的要件からも生じます。企業はVisual Basicのような古くからあるクライアントサーバーシステムに依存していることが多く、専門知識を持つ開発者の数は減少する一方です。その影響から継続的なメンテナンスやアップグレードはますます困難になっています。最新のクラウドベースのシステムに移行することで、API連携を介して他のクラウドサービスとシームレスに統合でき、手作業によるデータ処理を最小限に抑え、拡張性を高めることができます。また、オンプレミスのインフラから脱却することで、高価なハードウェアへの移行を避け、ITチームの負担を軽減することもできます。さらにこの移行により、企業は不要となるシステムを解約しコスト抑制に繋がるケースも少なくありません。

これらはすべて、ERPを導入する真っ当で説得力のある理由です。しかし、このようなプロジェクトにかかる多額のコストは、その投資効果を早急に回収しなければならないという期待や目に見えないプレッシャーを生み出します。そして、人員削減は短期的な収益性を改善するための最も即効性のある目に見える手段の一つなのです。

ERPの矛盾:導入後に最も価値ある人材を失う

導入直後に人員削減が行われるとすると、真っ先にその判断を受けるのは、昔からの仕事の流れや新しいシステムを実際に運用させるために必要な現場感を理解している人々です。システム化に伴い彼らの手作業が「非生産的」だと見なされることもあれば、投資効果回収のプレッシャーが長期的な視点を見失わせてしまうこともあります。

組織が意図せずしてERP導入のための改善を促進できたはずの中核メンバーを失ってしまう場合、その損失はさらに大きくなります。これらの人材は、プロセス導入、問題解決、部門間の連携など、導入プロジェクトに深く関与したメンバーであることが多いのです。ERPプロジェクトは極めて難しいものです。仕事量とストレスは多く、プロジェクトの完了とは厳しいマラソンを走り終えてゴールテープを切るような感覚かもしれません。ERP導入に貢献してくれた人材の中には、会社への貢献はやり切ったと感じる人もいるでしょう。また、自身の新しいスキルセットとプロジェクト経験が市場価値を大いに高め、他でより待遇良いの仕事があることに気づく人もいます。システム導入後1~2年以内に中心的なプロジェクトメンバーが退職し、代えがたい知識を持ち去ってしまうことは珍しくありません。

担い手のいないシステム:「機能の空洞化」がもたらす危険

これは危険な矛盾を生み出します。組織が日々の業務や意思決定をERPシステムに頼り、回り始めたまさにその時に、それを微調整・改善し進化させるのに最も適した人材を失ってしまうのです。その結果、システムは導入されているものの、変化するビジネスニーズに適応させるための専門知識が失われた「機能の空洞化」に陥る可能性があります。

これは危険な矛盾を生み出します。組織が日々の業務や意思決定をERPシステムに頼り、回り始めたまさにその時に、それを微調整・改善し進化させるのに最も適した人材を失ってしまうのです。

人材を第一に考えた、ERP安定化への道筋

ERP導入の一般的な目的は、データ統合によって手作業によるミスをなくし、経営報告書に記載される数字の正確性と適時性を確実なものにすることです。そして、正確なデータは、経営陣がスムーズかつ自信を持った意思決定を行うことを可能にします。しかしこれを実現するためには、リーダー層は、シームレスなビジネスデータ統合が、短期的な人件費の削減よりも重要であることが多いと認識しなければなりません。多くの中小企業では、多くの役職が替えが効かない人材によって担われています。目先の収益性のためだけにスタッフを削減することは、ERPがもたらすはずだった利益そのものを損なうことに繋がりかねません。

抑えるべき点は明確です。ERPの成功はテクノロジーだけではなく、人にかかっています。導入後は、核となる知識が維持され、さらに発展させるための「安定化のための期間」を設けるべきです。つまり、システム導入直後に大規模な人員削減を行うべきだという誘惑に抗い、ビジネスとシステムを理解する人材の維持と促進に投資を続けることが一方で大事です。

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両頭 正和氏

独立ITコンサルタント。ビジネスアプリケーション導入およびプロセス最適化において26年以上の経験を持ち、財務業務およびERPシステム(NetSuite、SAP)に関する深い専門知識を有する。

GJCが、貴社の中核となるERP人材を維持するための架け橋となります

ERPシステム導入は強力な手段ですが、自律的に機能することはできません。GJCは、貴社の新しいシステム導入と、それを成功させるために必要な人間の専門知識との間の決定的なギャップを埋める「架け橋」として機能します。私たちは、貴社のビジネスと新しいテクノロジーを理解するチームを維持し、やる気を引き出すことで、貴社の投資が長期的な価値をもたらすよう支援します。

システム導入後に重要な人材を維持する方法についてご相談をご希望の場合は、GJCのコンサルタント(enquiry@goodjobcreations.com.sg)までご連絡ください。

多様性の中の調和:GJCにおける成功する日本・シンガポール混成チーム構築のアプローチ

執筆者: Gabriel Chua  編集者: Destiny Goh |

グローバル化が深化する現代のビジネス環境において、文化的多様性はもはや単なる流行語ではなく、企業にとって競争優位性を確立するための戦略的要素となっています。弊社グッドジョブクリエーションズ(GJC)は、日本と東南アジア、とりわけシンガポールにおける文化の機微を深く洞察し、それを事業に融合させることで、新たな次元の協働とを切り拓いてまいりました。日本固有の献身的な姿勢とシンガポールの実用を重んじる精神とを組み合わせることで、弊社は文化的な背景の違いを乗り越えるのみならず、むしろそれを事業成功の揺るぎない礎へと転換させております。

シニア営業であるコウタが初めてシンガポールに赴任した際、文化の違いからクライアントとの関わり方を見直す必要に迫られました。顧客を非常に重視する日本の価値観に慣れていた彼は、現地チームの多様な視点に当初戸惑いを覚えました。しかし、シンガポールの同僚たちが、それぞれの多様な文化的背景を活かし、顧客との対等な信頼関係と、期待に基づいて巧みにパートナーシップを築く様子を目の当たりにし、理解が深まりました。日本的な献身性とシンガポール(ローカル)の実用主義の融合により、強固なクライアント関係を築き上げることができるようになりました。これは、多様な文化的インテリジェンスがいかにビジネス成功の鍵となるかを示す良い例です。

このようなストーリーは、私たちGJCで数えきれないほど経験してきたものであり、多様性が単なる企業価値観ではなく、東南アジアにおけるビジネスの成功を推進する戦略的優位性であるということ示しています。

東南アジアに進出する日本企業は、日本と現地のビジネス慣行との間の文化的なギャップという、大きな障壁に直面することがあります。

私のGJCでは十年以上にわたり、この課題を強みに変えるべく取り組んできました。マッキンゼーの2019年の調査では、文化的多様性が高い企業は、低い企業と比較し36%高い収益性を上げていると結論づけています。

私のGJCでのキャリアは十年前に始まりました。2014年にコンサルタントとして入社し、経験を積み 、 2020年にゼネラルマネージャーに昇進しました。経営陣の一員となったことで、多様なチームを構築し、率いる上で避けられない課題に取り組み、その変革力、物事の考え方やその実体験を得ることができました。

日本とシンガポールのメンバーで構成されるチームにおいて、最大の課題はコミュニケーションです。シンガポールでは、職場において直接的な表現が好まれる傾向があります。対照的に、日本のコミュニケーションは一般的に、より間接的で婉曲的です。

例えば、日本の従業員は、対立を避け、職場の「和」を保つために、メッセージの意味が、その状況や互いの関係性によって変化したり、文脈を重視する傾向があります。 これが、それぞれの意図の誤解やボディランゲージの読み間違いといった誤解を生む原因となり得ます。 これらの問題は、しばしば「正しく」または「敬意のある」コミュニケーションに対する見解の違いから生じます。GJCにおける解決策は、「言う」だけでなく「示す」ことです。これは、経営陣やリーダーが業務中にオープンなコミュニケーションや対話を実践することから始まり、それが他のメンバーへと波及効果を生み出します。

ある時、私たちのコンサルタントと営業担当者のチームが、プロジェクトに取り組む中で意見の不一致から大きな問題に直面しました。深く掘り下げた結果、根本原因は期待値のずれと誤解にあることが判明しました。

これを効果的に解決するため、私たちは中立的な第三者、すなわち日本とシンガポール双方の文化のニュアンスを理解し、両者と協働した経験を持つリーダーを任命しました。その結果、提示された代替案を通じて、両当事者は問題を円満に解決することができました。

私たちは中立的な第三者、すなわち日本とシンガポール双方の文化のニュアンスを理解し、両者と協働した経験を持つリーダーを任命しました。その結果、提示された代替案を通じて、両当事者は問題を円満に解決することができました。

人間関係の構築も依然として鍵ですが、ビジネスのペースや問題解決のスピードは日本よりも速い場合があります。日本人は敬意の表れとして時間厳守を重んじますが、シンガポール人は個人の自律性に対してより柔軟な傾向があります。

ある日本人チームメンバーは、日本企業でしばしば実践される社内の非公式な水面下での合意形成プロセス(根回し)に慣れていました。そのため、社内で重要な変更を行う際には、公式な会議の前に気軽な非公式ミーティングを行うことがあります。彼が会社の意思決定の速さに驚いたのは、その”根回し”をすることが少ないためでした。彼は後にこう語っています。「シンガポールのビジネスでは、慎重な計画も重視される一方で、効率性と迅速な意思決定に焦点を当てていることに気づきました」。このより直接的なアプローチに適応することが、ここでの私たちの成功に不可欠でした。

文化への没入は、真の人間関係を築きます。これには、調和のとれた関係を維持するという考え方や、日本のビジネスにおける「お互いの感情や面子(メンツ)」を保つ必要性などが含まれます。文化的な違いにもかかわらず、私たちのメンバーは互いを補完し合っています。

日本人メンバーは細部にこだわり、綿密であることで知られており、シンガポール人メンバーの効率性とスピードによって補完されることが多く、結果として高品質かつ納期通りの成果につながっています。

日本とシンガポールの文化に共通する価値観を共有することは、戦略的に有利な側面を持っています。日本の文化における年長者や経験者への敬意は、意思決定が経験に基づいていることを表しています。一方、シンガポールの文化は、年長者を尊重しつつも、若手チームメンバーが創造的な解決策を提案できるような、よりオープンな対話を促進します。これにより、日本のプロフェッショナルは多様な視点やアジャイルな思考に触れる機会を得られ、同時にシンガポールの若手は経験者よる指導と安定性の恩恵を受けるというダイナミズムが生まれます。最終的には、より強固でバランスの取れた成果につながるのです。

文化的多様性を推進するリーダーは、その本当の力を目の当たりにするでしょう。

そして、その力を感じるためには、組織全体が多様性のもたらす恩恵を理解できるようサポートしなければなりません。人々は(文化や異なるビジネスエチケットなど)何かに関心を持つと、詳細を知りたくなります。GJCでは、仕事における「楽しさ」を重視しており、それが学習を興味深いものにします。多文化チーム間の交流を促進するため、様々な社内イベントによって、メンバーを巻き込んでいます。その一つが、グループランチのアイデアでした。

このカジュアルな場は、メンバーが素直に心からの会話を交わし、文化的なギャップを埋めることを可能にしました。互いをより良く理解することが、意見の相違を解消し、それぞれのニュアンスを受け入れることにオープンになったと語るメンバーもいました。また、この体験をそれぞれが、社内のグループチャットでシェアするようになったのです。

フォーマルな場としては、直属の上司が毎月1対1のミーティングを実施し、メンバーが多文化チームで働く上での学びやフィードバックについて話し合えるようにしています。

1対1で行うことで心理的安全性を高め、共有しやすくなります。 問題が解決しない場合は、マネージャーが解決策を提案する責任を負います 。GJC では、メンバーがトライ&エラーを通じて段階的に学ぶこともサポートしています。

GJCの管理職者たちは、多文化チームを率いるための十分な知識と経験を備えています。私たちは彼らに、双方の文化について教育し、メンバーが異なるビジネスエチケットを理解し、尊重し、取り入れるサポートをすることで、互いが助け合えるチームを作っています。

GJCチームの多様性は、ユニークなセールスポイント(独自の強み)です。これにより、多くの地域およびグローバルクライアントへのサービス提供が可能になりました。私たちは各市場の文化に合わせてアプローチを変化させ、業界理解と文化知識がそれを支えています。

「今日のボーダレスなビジネス界において、文化的多様性を受け入れなければ、ビジネスチャンスは制限され、様々な文化的背景を持つ優秀な人材の獲得とリテンションが困難になります。」

今日のボーダレスなビジネス界において、文化的多様性を受け入れなければ、ビジネスチャンスは大きく制限され、様々な文化的背景を持つ優秀な人材の獲得とリテンションが困難になります。結果として企業は、イノベーションを阻害され、グローバルな競争力が育たないという結果を負うことになります。文化的な認識のずれによって組織構築が失敗することもあります。最近でも、多文化チームがクライアントに提供するHR情報をまとめていた際、他のチームとの進め方について異なる見解が生じました。どちらも妥協しなかった結果、生産性が低下、プロジェクトの遅延につながる事態となりました。

文化的多様性は、今後も従来のマネジメント手法の変革を促すでしょう。リーダーは、より協調的かつ個別最適化されたアプローチ、すなわち模範を示す必要があります。例えば、文化間のバイアスに異議を唱えて文化的なギャップを埋め、多様なチームを管理する際には柔軟性を示すべきです。

従業員が安心して自分の視点を共有できるようなフォーラム(意見交換の場)を設けることで、対話を奨励します。リーダーは意思決定において異なる視点を受け入れるべきです。より多くの選択肢を持つことは、より良い選択を可能にし、計画立案に役立ちます。強固な企業文化は、明確なミッション、ビジョン、コアバリューを重視します。日本の”改善”の考え方は、文化、チームワーク、そして成長を重んじるものです。

Gab Chua 2

ガブリエル・チュア [ゼネラルマネージャー]

2011年より10年以上の人材コンサルティング経験を持つ。消費財・サービス業界における営業およびマーケティング分野の候補者を専門とし、2015年以降、日本人を含む多文化チームにおいて、持続的にリーダーシップ能力の向上を遂げてきた。​